サッカー、全くくわしくない。興味がないって言った方が正しい。原因は子供の頃馴染みが無かったから。
僕の世代が小学生の頃、スポーツと言ったら１００％野球だった。サッカーをやってる子供なんか誰もいなかった。中学高校の体育の時間に多少競技する事はあったものの，殆どの生徒がそのルールを知らずにボールを追いかけていた。
そして、実はあまりいい思い出もない。１９９０年、僕がロンドンのウェンブリー・スタジアムでローリング・ストーンズを観てた時の事だ。この時ワ−ルド・サッカーだかなんだかでイギリスとどこかの国が競り合っていた。僕はキース・リチャーズのイントロを弾くギターのフレーズでその曲が「黒く塗れ（Paint it Black)」だと分かった。一気にアドレナリンが吹き出し気持ちのボルテージが上昇した。次の瞬間スタジアムがどよめいた。僕はストーンズに対する歓声かと思った。だが、それは違った。周りにいたイギリス人達がストーンズの演奏おかまいなしでイギリス国歌を大合唱しはじめたのだ。イギリス・サッカー・チームがどうやら決勝点を入れたらしい。ふとどきな事にストーンズのコンサートを観ながらイヤー・ホーンでラジオを聴いていた輩が何人かいたのだ。彼らが決勝点のことを叫んだためイギリス人観客はもうコンサートどころではなくなった。ストーンズもステージにしゃがみこみ演奏を中断してしまった。
結局国歌大合唱が終わりコンサートが再開された時、ストーンズは別の曲を演奏しはじめた。僕はただただ呆然としていた。サッカー好きのイギリス国民を恨めしく思った。僕が聴きたくてたまらなかった「黒く塗れ」はその後１６年も彼らは封印したのだ。

それはともかくこのジャンパーは２００２日韓W杯の限定ものらしい。背中のjapanと言う刺繍の下にnational teamと言う文字が見える。このスカジャン的なデザイン、サッカー好きじゃなくても凄く気に入ってる。どうやって手に入れたのかは覚えてないがサッカー関係者から頂いたような。。ちょっと思い出せない。裏地はメッシュ。スカジャンと言うよりはウィンドブレーカー仕様と言う方が正しいのかも。まぁ、アディダス・メイドだから。

で、実は最近自分の中でスカジャンが再燃している。昔，ハリウッドランチマーケットあたりがリリースしていたスカジャンは素晴らしいデザインだった。そう言えばローリングストーンズ来日記念スカジャンなんて代物もギミーシェルターがリミテッドエディションで作ってたな。ちょっとこの春はマイブームのスカジャンを羽織ってみよう。でも、T-シャツにジーンズをコーディネートしたら２０世紀に戻るだけだ。古きを訪ねて、新たな自分なりの２１世紀コーディネートを考える、これこそファッションの面白さである。