Rocker and Hooker

以前からこのマガジン内で告知をさせて頂いていたように、このROCKER AND HOOKER、長らく店長兼任でデザイナーをやっておりました中野恵介がこの3月でお店から離脱をいたします。彼の今後については彼自身のブログやコラムを読んで頂くとお解りの通り。ファッションの世界から離れて新しいジャンルでの挑戦を始める模様です。最後の作品展示会は4月に店舗隣接のギャラリー=SOCIAL TOKYOにて開催が控えております。
で、店舗自体ですが、大きく様変わりを致します。新しいクリエィティヴ・チームを迎え入れ、内装も大きく変容の予定。ご愛用いただいていたロックTシャツの路線、それにオーナーの海外買い付け逸品や掘り出し物コーナーなんかは踏襲して、全て今まで通り展開しますが、それ以外のお取り扱いアイテムはかなりの〈飛び方〉を見せます。
その準備のために4月はお店は一度クローズ。改装後、4月末、GW前に新しいROCKER AND HOOKERがスタートする予定ですのでお楽しみに!

さて、ずいぶん長い事連載をさせて頂いて来たこのコラムも、そうこのマガジン自体も今月が最終回です。
これからは時代のスピード感に則するっていうか、ROCKER ANDHOOKERとunikk、Amrita Custom Guitars、SOCIAL TOKYO GALLERYからなるTokyo Quadoro MarketのFBにおいて日々、スタッフが情報やネタを更新して行くパターンにシフトします。いっつも長文で読みにくくって失礼していたんで、これからはツマみやすいネタをお届けってことでよろしくお願い致します。

まぁ、ずいぶんと勝手なことを書いてきました。これをコラムを元ネタに書籍化って話(笑)まであるんで、どこかでまた皆様にクドい長文をお届けする機会もあるのでしょうかね。。。。

2009年の秋から連載を始めて、命題として与えられた「ロックとファッションの関係」周辺のお話を毎回ほぼほぼ続けて来られたと思ってます。ポール・ウェラー(Paul Weller)/ジャム(The Jam)のお話が圧倒的に多かった気もしますが、ロック・ファッション=憧れのロック・スターのイメージってことを考えれば、まぁそれも当然の結果と言えましょうかね。彼と彼のいたバンドは私の永遠のヒーローなんで。


なりたい〈wanna be〉なアイコンに近い服や小物を探す、選ぶ、身に纏う。または心酔する〈adore〉アイコンの写真やロゴをあしらったTシャツを身に纏う。ロック・ファッションの精神はその2軸ですね。モノとしてもその2軸。〈wanna be〉と〈adore〉を心の旗印として、自分もROCKER AND HOOKERもブレることなく、より一層のロック・テイストの強度を増してこれからも邁進してまいります。
これからは新しいページやお店で皆様とお会いできるのを楽しみにしております。

さて、ROCKER AND HOOKER、メンバーの脱退と加入なんかがあって、ちょっとロック・バンドのような様相を呈してもいる(笑)。
妙な例え方をするけれども、ちょとばかり史上最強のハード・ロック・バンド=AC/DCのお話を。



初代ヴォーカリストであり、バンドの世界的成功の足がかりとなった〈バンドの顔〉であるボン・スコット(Bon Scott)が急逝してバンドの存続の聴きが囁かれたときに、AC/DCサイドは解散を選ばずにグラム・ロック・バンドのジョーディー(Geordie)のヴォーカリストであったブライアン・ジョンソン(Brian Johnson)を加入させてバンドをさらなる高みへと飛翔させました。フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)のバレェ・タイツ・スーツのような衣装を着てグラムを歌っていたジョンソンがその後の30年にわたり、新しいハード・ロックの形態(彼のヴォーカル・スタイルはもはや現代音楽/モダーン・アートの領域に近い解釈であると思う)を創りだし、AC/DCを世界のハード・ロック・シーンの中心的なポジションに導く事となるとは誰が予想したであろう。欠乏や喪失がもたらす危機を乗り越えてこそさらなる高みに登る運命共同体こそが美しいのだ。
で、当然ROCKER AND HOOKERも中野の離脱を嘆いてばかりもいられない。冒頭でも書いた通り、次の新しい展開は準備済である。お店の第2章を迎えて、さらなる高感度な提案を皆様に向けて行っていく事を約束致します。


最後になったけれど、3月を最後に店を去る中野に手向けの1曲。あいつには洋楽ロックよりも純粋な邦楽の方が沁みるだろうなぁって思って、佐野元春の30年近く前の名曲を。
さよなら、中野。まさかもう会えないってこたぁないだろうが、人生何が在るか分らんしね。ここでお別れ。故郷で頑張れ。


佐野元春『グッドバイからはじめよう』

ちょうど波のようにさよならが来ました
言葉はもう何もいらない
ただ見送るだけ

遠く離れる者 ここに残る者
僕が決めても かまわないなら
何も言わないけど

どうしてあなたはそんなに手を振るのだろう
僕の手はポケットの中なのに

どうしてあなたは遠くに去って行くのだろう
僕の手はポケットの中なのに

ちょうど波のようにさよならが来ました
あなたはよくこう言っていた
終わりははじまり
終わりははじまり


そしてROCKER AND HOOKERの素晴らしき旅立ちと門出、過去への決別を誓って、大好きな大好きなジャムの1曲をお届けして、皆様としばしお別れ。
4年以上に渡るご愛読に本当に感謝を致します。


The Jam ’But I'm Different Now’

Picked you up and let you down and I never said a word - But I'm different now and I'm glad that you're my girl

Mess you 'round and upset you I Hurt you most of all - But I'm different now and I'm glad that you're my girl

Fun lasts for seconds, love lasts for days but But you can't have both - And I'm different now but I'm glad that you're my girl

Because I know I done some things That I should never have done But I'm different now and I'm glad that you're my girl


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